位牌・お墓・納骨・法要
■位牌・仏壇
葬儀の時から使用した白木の位牌は、忌明けに後飾りの祭壇を片付けた後は菩提寺に納め、代わりにに塗りの位牌を用意し、お寺で入魂供養をしてもらい仏壇に安置します。
仏壇を用意する場合は、その宗派によってご本尊や仏具が異なり、また、大きさや材質もさまざまです。購入する前に、菩提寺や仏具店によく相談して宗派にあったものを選びます。購入した後には、僧侶による開眼供養をしてもらいます。また、忌明け前までは仏壇の扉は閉めておき、配置は東向きか南向きにし神棚と向かい合わせにならないようにします。

■お墓
お墓を買う場合には、まず墓地の永代使用権を取得し、そこにお墓を建てます。墓地には公営墓地、民営墓地、寺院墓地があります。公営墓地は、区市町村などの自治体が所有しており、使用料、管理料は安いのですが、住民しか申込みできません。民営墓地は、公益法人や宗教法人などが運営しており、公営墓地よりも価格はやや高めのところが多いようです。寺院墓地の場合は、その寺院の檀家となります。
墓地が決まったら墓石を選びます。墓石は今後長い年月使用するものなので素材、形など慎重に選びます。お墓が完成した後は、僧侶を招き「開眼式」を行います。僧侶へのお礼は表書きを「入魂御礼」とし白封筒に入れます。

■僧侶へのお礼(入魂御礼)
金額の目安寺院によって異なります
表書き入魂御礼
水引なし、白封筒に入れる

■寿陵(じゅりょう)
お墓を建てる時期は、新仏の場合は一周忌までに建てることが多いようです。生前にお墓を建てることを「寿陵(じゅりょう)」といいます。古来中国では、生前に自分のお墓を建てることは長寿を願う縁起の良いこととされています。また、仏教では生前に自分の冥福を祈るのは大変功徳の高い善行とされています。寿陵を建てた場合も完成したら「開眼式」を行います。

■納骨
お墓がすでにある場合は四十九日までの供養日に行いますが、四十九日の法要の際にに行うのが最も多いようです。お墓がない場合は、一周忌をめどにお墓を立てて納骨することが多く、遅くても三回忌までにはすませたいものです。
納骨の際には「納骨式」を行うので、日時が決まったら僧侶に相談します。正式に日時が決定したら、参列者、墓地の管理者に連絡します。墓石、墓誌に仏名の彫刻を石材店に依頼します。納骨の際には埋葬許可証が必要となるので確認しておきましょう。
お墓に骨壷を納めたあと、墓石の後ろに卒塔婆(そとうば)を建てます。花や線香を供え、僧侶による読経、参列者の焼香で納骨が終わります。その後は、僧侶と参列者を招いて会食をしてもてなします。
僧侶へのお礼は「御布施」「御車代」「御卒塔婆供養料」を白封筒に包みます。納骨後の会食を僧侶が辞退する場合は「御膳料」を包みます。



■法要
法要は故人の冥福を祈り、その霊を慰め供養する儀式です。仏教では、人は死んでから七週間はあの世とこの世の間をさまよっていると言われています。この間、七日ごとに閻魔大王の裁きがあるため、故人が極楽浄土に行けるよう追善供養を行います。亡くなってから七日ごとに四十九日まで行う法要を忌日法要と言い、一周忌、三回忌、七回忌などを年忌法要と言います。

■忌日法要
初七日(しょなのか)命日も含めて7日目
二七日(ふたなのか)命日も含めて14日目
三七日(みなのか)命日も含めて21日目
四七日(よなのか)命日も含めて28日目
五七日・三十五日(いつなのか・さんじゅうごにち)命日も含めて35日目
六七日(むなのか)命日も含めて42日目
七七日・四十九日(なななのか・しじゅうくにち)命日も含めて49日目
百カ日(ひゃっかにち)命日も含めて100日目

■年忌法要
一周忌命日から満1年目
三回忌命日から満2年目
七回忌命日から満6年目
十三回忌命日から満12年目
十七回忌命日から満16年目
二十三回忌命日から満22年目
二十七回忌命日から満26年目
三十三回忌命日から満32年目
三十七回忌命日から満36年目
四十三回忌命日から満42年目
四十七回忌命日から満47年目
五十回忌命日から満49年目
百回忌命日から満99年目

■法要の準備
主催者となる施主を決めます。一般的には喪主を務めた人が施主となることが多いようです。僧侶と相談して日時を決めます。法要を行う場所、会食を行う場所、招待する人数を決めます。法要は自宅、菩提寺で行うことが多く、規模によっては斎場で行うこともあります。
日時と場所が決定したら案内状を用意し、1ヶ月前には送ります。引き出物の用意をします。表書きを「粗供養」「志」とし、水引は黒白の結び切りまたは銀色の結び切りをかけます。寺院への謝礼を用意します。表書きは「御布施」とし、白封筒に包みます。卒塔婆供養を行う場合は事前に僧侶にお願いしておき、御布施とは別に「御卒塔婆供養料」を白封筒に包みます。その他、「御車代」「御膳料」など必要な場合には渡せるように白封筒に包んでおきます。
法要の服装を準備します。一周忌、三周忌までは施主、遺族は喪服を着用することが多く、その後は地味な服装に簡略化していきます。

■法要・引き出物
金額の目安2,000〜5,000円程度の品物
表書き粗供養、志
水引黒白か銀色の結び切り

■新盆、お彼岸
新盆は四十九日のあとの初めてのお盆を言います。亡くなってから四十九日前にお盆がくる場合は翌年のお盆が新盆となります。お盆は年に一度亡くなった人の霊が戻ってくる期間とされており、特に新盆の場合は、霊が迷わず戻って来れるように新盆用の白張りの提灯をつるしたり、故人の好物や供物を供え、僧侶に読経してもらうなどていねいに供養を行います。
お彼岸は春分の日、秋分の日を中日としてその前後3日間を入れた1週間を言います。この期間中は仏壇を掃除し、花やおはぎ、ぼたもちなどを供え、家族でお墓参りをして先祖の供養をします。



■僧侶へのお礼(御布施など)
金額の目安寺院によって異なります
表書き御布施、御卒塔婆供養料
水引なし、白封筒に入れる

■僧侶へのお礼(御車代など)
金額の目安3,000〜10,000円
表書き御車代、御膳料
水引なし、白封筒に入れる




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