通夜・葬儀の準備と費用
■葬儀社
葬儀社には、専門の業者、互助会、農協、生協などがあります。これら葬儀専門業者では、各宗教に応じて葬儀の準備から専門的なことなどすべてを仕切ってくれます。業者をどこにするか決める際には、親戚や町内会の世話人などに相談してから決まるのがよいでしょう。
葬儀社が決まったら、葬儀の形式、日取り、場所、人数、予算などを相談します。担当者には、どのような葬儀にしたいのかはっきりと伝え、プラン、見積もりを出してもらいます。特に、料金については別料金になるものなどをチェックしてから正式に依頼をしましょう。
また、自治体にも「区民葬」「市民葬」など低価格でできる葬儀プランがあります。プランの内容などは各自治体によって違ってくるの問い合わせが必要です。

■喪主
喪主は遺族を代表して葬儀を主催し、通夜、葬儀の弔問客の対応をします。故人の配偶者、子供、親、兄弟姉妹など、一般的には故人に一番近い血縁者が務めます。喪主が未成年者の場合は、成人の近親者などが後見人を務めます。

■世話役
世話役は、通夜、葬儀の進行をスムーズに進めるために喪主や遺族の手伝いをします。葬儀の規模などで各係りの必要性も違ってきます。一般的には、世話役代表、会計係、受付係、進行係、台所係が必要です。
世話役代表は喪主、遺族、葬儀社と相談しながら全般的に指示します。また、葬儀委員長を兼ねることが多いようです。
会計係は、通夜、葬儀にかかるすべての出納を扱います。心づけ以外の出費は領収書を必ずもらい、会計簿などに正確に記録していきます。
受付係は、弔問客の受付と案内、香典、供物、供花などの受付、会葬者芳名帳と供物記帳簿の整理などをします。
進行係は、僧侶などの案内、弔電の確認、参列者の誘導などをします。葬儀、告別式の司会をおこなう場合もありますが、最近は葬儀社でやってくれます。
台所係は、食事の準備の他、飲食物や食器、必要となる物を用意します。

■日程
一般的には、亡くなった当日に納棺、翌日の夜に通夜、その翌日に葬儀が行われます。喪主が親族、世話役と相談し日程を決めますが、お寺や神社、教会などの都合により日程が変わることもあります。僧侶、葬儀社ともよく相談しましょう。
また、「友引」の日には亡くなった人が友を招くと言われ、避けて1日延ばすことが多いようです。一般的に、通夜の時間は午後6時頃から始まり、終わり次第「通夜ぶるまい」に移ります。葬儀は正午頃から始まることが多いようです。

■場所
通夜、葬儀、告別式までを自宅か寺院で行っていましたが、最近では斎場を利用する方が多いようです。通夜を自宅で、葬儀、告別式を斎場で行う場合と、すべてを斎場で行う場合があります。自宅では狭い場合は、自宅から近い集会所、公共施設を利用することもあります。



■葬儀の費用
葬儀にかかる費用は、宗教、宗派、習慣、故人の社会的地位などで変わってきます。
葬儀にかかる費用を大まかに分けると、葬儀一式の費用、宗教関係者への支払い、飲食費用、雑費に分けられます。
葬儀一式の費用には、祭壇、御寝棺、遺影写真、供物、お位牌、線香・ローソク、ドライアイス、会葬礼状、収骨容器、霊柩車、寝台車、式場看板、案内看板、御霊燈、受付一式、焼香一式、枕飾り、後飾り、各種幕類、内外装費用、音響設備、火葬場案内、人件費、遺体保全費用、遺体保管費用などの他、斎場など式場を使用した場合の使用料、香典返しの費用などがあります。
宗教関係者への支払いは、ご膳料、お車代、戒名料、読経料など。(神式では、神官へのお礼、御神饌料。キリスト教では、教会へのお礼、献金。など)
飲食費用は、通夜ぶるまい、精進落としの料理、酒類、菓子類、その他食事代など。雑費は、運転手、世話役への心づけなど。

■戒名・法名・法号
戒名とは、仏の弟子になったあかしに授かる仏名で、菩提寺からいただきます。現在では枕経の後などにいただくことが多く、亡くなってから通夜までには俗名から仏名になります。
「戒名」と呼ぶのは曹洞宗で、浄土真宗では「法名」、日蓮宗では「法号」と呼び、宗派によってつけ方も異なります。この仏名料の金額もいろいろあり、菩提寺や葬儀社と相談して確認しておきましょう。
一般的には「○○院殿○○○○大居士(清大姉)」の院殿号は100万円から、「○○院○○○○居士(大姉)」の院号は30〜50万円、「○○○○信士(信女)」が20〜30万円、子供の場合は5〜15歳は「童子(童女)」、3〜4歳の幼児は「孩子(孩女)」、1〜2歳の乳児は「嬰子(嬰女)」、死産、流産した子供は「水子」となります。



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